フォト“グラフィティ”アーチストのJR、路上からメジャーへ進行中
写真を使ったGrafitiで話題のJRが2冊目の写真集を出版。
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タイトルの「28 millimetres」は、JRが使っているカメラの28ミリ・レンズのこととか。
JRはアルジェリア系のパリジャンで、自分で撮った写真をモノクロコピーして、ストリートに貼って作品にしてる人。ここ数年パリに行ったことのある人ならどこかで見かけたかも。
こんな具合↓
当然イリーガルなので、貼っては↓
はがされ↓の運命。
で、今回晴れて写真集になったわけですが、収録されているのは、去年騒ぎになったパリ暴動の発端地Clichy-sous-Bois市のゲットーに住む若者たちの素顔を撮ったシリーズ。
JR自身はここの出身ではないらしいですが、ゲットーの元住人でアーチスト?のLadj Lyの案内で撮った模様↓
Clichy-sous-Bois市では現在、暴動で亡くなった2人の少年へのオマージュ展として、サラ・ムーン、ウィリアム・クラインなど有名カメラマン12人にこの街を撮らせた写真展を開催中らしいのですが、これに合わせ、JRも市公認で、シティホールの壁に作品を展示してるようです↓
Clichy sans Cliche展
〜11月10日まで(15日〜28日にはパリ市庁舎内でも)
JRが写真を撮り始めたのは、雑誌などのインタビューで本人が答えてるのによると、観光客が地下鉄に忘れたカメラを拾ったのがきっかけとか(ワンスト付のサムソン製コンパクトカメラだったらしい)。それが2000年。
自己流で写真を撮りはじめ、グラフィティと同じノリで、モノクロコピーを路上に貼ってるうち、2002年に写真専門誌「PHOTO」の「Jaune Talent(若い才能)」に選ばれ、アニエス・ベー、リーヴァイス、ロシニョールからお声がかかってコラボ。去年は、バンサン・カッセルの新作「 Sheitan 」の公式スチールカメラマンに指名されるなど、とんとん拍子。
sheitan予告編 ホラー?
ついでに、マチュー・カソヴィッツの「憎しみ(La Haine )」でパリ郊外に住む無軌道な若者を演じたころの若きヴァンサン↓
JRの路上展覧会は、ローマ、ストックホルム、NYなどでも敢行されてるようなので、そのうち日本上陸もありそうですね。JRマーク付きの電車は絶対撮りそう。
こちらは、一冊目のJR写真集「CARNET DE RUE」
パリの屋根の上のシーンを撮ったルーフトップ・シリーズなど、公式サイトで作品がたくさん見られます。
http://www.jr-art.net/
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です。