ピエール・エテックスは写真家でもありました!
ジャック・タチ映画のポスターイラストでおなじみのPierre Etaix。
写真も撮っていたようで、パリ写真月間の一環として、サンジェルマンで写真展を開催中です。
「Pierre Etaix. Clowns au Cinema(映画の中のクラウンたち)」
12月21日まで(15:00 〜 19:00 pm.日曜休 )
Galerie Serge Aboukrat(7 place de Furstemberg 75006 )
エテックス(ピエール・エテかと思ってたら、エテックスの表記が多いんでエテックスで)自らが作ったミニチュア人形を使って、キートン、チャップリン、マルクス兄弟といった過去のコメディースターたちへのオマージュとして撮った作品のようです。
詳細とその他の作品はこちらで。
Pierre Etaixは、日本ではタチの伯父さんシリーズのイラストを描いた人として有名ですが、
↑ぼくの伯父さん
もともとサーカスなど大道芸に興味のある人だったそうで、
タチの映画でも、お笑いの部分の演出や助言をしていたようです(郵便配達員の役も)。
「ぼくの伯父さん」予告編
その後役者になり、クラウンやコメディアンとして活躍。
←若いころ。
詳しいフィルモグラフィはこちら。今もお元気のようです。
デビュー作はロバート・ブレッソンの「スリ」。
スリの手口をすごく見事に見せていて、おもしろい作品です。
このOranginaのCMも、Etaixらしいです↓
ちなみに奥さんは、あのコクトーやピカソもしびれたという
有名なサーカス一座フラテリーニ兄弟の孫にあたるアニー・フラテリーニで、
←↓1920年代に大活躍したFratellini一座
パリ郊外には、アニーの名を冠したサーカス学校もあります。
ヌーヴォーシルクの担い手たちもここからたくさん巣立ってます。
(サーカスについては、パリノルールでも紹介してるので、本お持ちの方はp92を見てみてください)。
←アニー。娘さんもクラウン。
EtaixとAnnie は、「フェリーニの道化師」にも登場してるようです。
『小間使いの日記』『昼顔』『ブルジョワジーの密かな愉しみ』、『ブリキの太鼓』『マックス・モン・アムール』『存在の耐えられない軽さ』などなど、数え上げたらキリがないほど、ひとくせある映画の脚本ばかり書いているジャンクロード・カリエールとはずっと仕事仲間で、カリエールの映画にもちょい役でEtaixがよく出てるようです。
今回の写真展の作品は、「Clowns au cinema」という本のために撮ったものらしいのですが、この本のテキストもカリエールです。タチ映画のノベライズ本も二人で作ってます。
←「ぼくの伯父さんの休暇」日本語版。
たとえば、映画のこのシーンが↓
Etaixのイラストだとこんな具合↓
もともと絵を勉強してたらしいですが、今回の写真におさめられた造形もかわいいし、才能豊かな人ですね。
Posted by 7NT-RDBL at 2006/11/24(ven) 02:46 AM [パリで開催 , パリノルール , 映画 , 美術・デザイン , 本・雑誌 ] | |です。
ぼくの伯父さん ジャック・タチの作品です。 初めて観たとき 今までなんで観なかったの〜?! と自分にツッコミを入れました。 古典...
posted by: cino
2006/11/26(dim) 07:02 PM
ユーロスターでパリ入りし、フランスの新幹線TGVでカンヌまで行くようです。 映...
posted by: パリノルール blog
2007/03/26(lun) 07:39 PM