アメリカ人コレクターが「ガラスの家」購入、見学しやすくなるかも?
via New York Times
パリノルールでも紹介しておりますピエール・シャローの「ガラスの家」。
コルビュジェのサボア邸とともに20世紀モダニズム建築の代表作のひとつとされる名高い物件でありますが、パリのど真ん中にありながら、見学までの手続きが超面倒&撮影禁止と、一般人にはなかなかハードルの高い深窓の物件でありました。
それが昨年、持ち主が代わったそうで、以前よりは少しオープンになりそうとか。ニューヨークタイムズ紙の記者がお泊り取材し、写真付きでレボートしてます↓
ガラスの家の施主は産婦人科医のダルザス医師。
現在は娘さんの代になっていて、
サヴォア邸のように国の保護を求めて
フランス政府に購入を打診したものの通らず、
今回の売却になったとか。
新オーナーは、
元ウォール街トレーダーだったというロバート・ルービン氏。54歳。
単にお金持ちの気まぐれというわけではなく、
7年前からコロンビア大学で建築を学び、
建築史のケネス・フランプトン教授の助手まで務めてたそうです。
Robert Rubin via leschos
修復終了後は、フランス人の奥さんとここに住む予定らしいです。
住宅は人が住んでるほうがいいですもんネ。
見学も制限つきながらできるようになるらしいです。
Maison de Verre
31, Rue Saint-Guillaume
このルービン氏、これ以前にも、
ジャン・プルーヴェのプレハブ住宅「メゾン・トロピカール」も1軒買っていて、
アメリカで展覧会をしたあと、
ポンビドーセンターに寄付したとか!
去年セーヌ河岸に展示されてたようで↓
http://antenne.exblog.jp/4503144/
Maison Tropicale
40年代にアフリカ植民地用に考案。
実際に製作されたのは3軒とか。
via Hammer Museum
パリでプルーヴェといえば、
ギャラリー54(パリノルールmap4)なんですが、
最近NYのクリスティのオークションに、
もう1軒のメゾン・トロピカルを出品。
アメリカのホテル王Andre Balazsが500万ドルで落札したようです。
カリブにできる新しいリゾートホテルの客寄せにするらしい。
NYタイムズの記者さんは、
「ルービン氏にひきかえ、こいつは…」的な書き方。
最近、世界のお金持ちの間では、古い名建築を買うのがインらしいです。
オークション前の展示の様子↓
↑リプレイは、タイムラインの黒丸をちょっと動かすと再生します
残りの1軒は、プルーベ研究の基金のために、
移動展示用として使う予定だそうです。
Galerie 54
http://www.galerie54.com
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ジャン・プルーヴェ展始まります
です。
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posted by: パリノルール blog
2009/03/ 5(jeu) 12:00 PM