その昔、音楽の演奏は奴隷の仕事だったそうな
photo by saschapohflepp
その労苦をなくすために考えられたのが自動演奏装置、というわけで、ご承知かと思いますが、先月より東大駒場博物館で「機械じかけの音楽」という展覧会が開催中でして、自動音楽の先駆として18世紀のフランスものがいくつか紹介されていましたのでエントリしておきます。とても面白い展覧会なうえ、無料なので、まだお運びでない方はぜひ! 日本民藝館や前田公爵邸も近いですし、駅前にはパリのカイザーで修業されたという「ル・ルソール」というパン屋さんもあったりするので、秋のお散歩に楽しいかと。
「Musica ex Machina ー機械じかけの音楽ー」展
駒場博物館
〜12月2日(日)まで。火曜休み。
上の画像はフランスものではないですが、一番気に入ったMartin Richesの「Thinking Machine」という作品。自動演奏ぶりは会場で。お金があったら買いたいな〜。
フランスものとしては、
人型ロボットのはしりと言われる
ジャック・ド・ヴォーカンソンのフルート吹きなどに触れてます↓
Jacques de Vaucansonが発明した3つのからくり人形(オートマタ)↑
フルート吹き(上の一番右)のからくり↓ 唇と指が動いたらしいです。
真ん中のアヒルのレプリカ↓ 水を飲んで糞をする!と大騒ぎになったそうです。
←糞は丸めた小麦粉だったとか。
ボーカンソンは生まれ故郷のグルノーブルで時計作りを学んだあと、
パリで医学と解剖を学び、お金持ちのスポンサーを見つけ、
解剖で知った人体の仕組みを応用してフルート吹きを4年かけて開発。
アヒルと太鼓たたき人形も作って展覧会を開き、稼いだそうです。
入場料は当時の労働者の賃金1週間分もしたとか。
(日本でも偉人として錦絵になってました!)
ほかに、フランスで考案されたという
カナリアに音楽を覚えさせるためのオルゴールSerinetteなどが見られます。
ルーブル美術館所蔵の
シャルダンのセリネットを鳥に聴かせる女性↓
展覧会のメインは、ベルリン在住のイギリス人アーティスト、
マーティン・リッチズの音楽機械の実物がいくつかあり、
マーチンさん自らが操作して聴かせてくれました。
2階では自動ピアノとコンピューター作曲についての展示がされてた模様。
(時間切れでちゃんと見られませんでしたが、自分で作曲できたりするらしい。)
230年前の記譜にもとづいて再現されたメロディが聴けたり、
とにかく盛りだくさんで楽しいです。
12月1日には記念コンサートもあるそうです。
次はコレを見に行きたい。
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パリ旅行には
パリノルールをご一緒に
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です。
「機械じかけの音楽」展を企画したゴチェフスキです。
この展覧会の詳しい情報(私が知らなかった関連情報まで)ご紹介して下さいまして、まことにありがとうございます!素晴らしいブログです。
コメントありがとうございます!
展覧会終了後は、ぜひオンラインでさまざまな音源を鑑賞できるようにしていただけると。。。と切に願ってます。