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12月31日(日) 明日は自宅で新年会。お雑煮を作るために中華街に鶏ガラを求めてはるばる遠征。ついでにシトロエン公園でやっているミレニアム特別イベント「世界最大の気球(意訳)」に寄ることにしました。今年いっぱいの企画なので今日が最終日。気球に乗ってどこまでも行くことなんて滅多にありませんので、もったいないので乗ることにしたのです、ときにはなぜか 大空に 旅してみたく なるものさ ・・・ と、はるばる電車で30分近くかけてシトロエン公園まで来たのに「気球は強風のため飛べません、なので今日は休業。ごめんね」とかいう張り紙が!そして公園の中央にはおもりで地上に留め置かれている気球が。なんとまあ、もったいない。私が風船おじさんだったら係員の制止を振り切っておもりのついている縄を引きちぎって偏西風に乗って南極まで飛んでいくのに・・・しかし世間のしがらみなどを考えるとそんなことできるはずもなく、とぼとぼと公園を後にしたのでした。しょぼん。 買い物後、圧力鍋で出汁をとってから友人の家へ。大晦日のパーティーの後にカウントダウンに向かいます。友人宅にはメキシコやレンヌ(という街がある)などからはるばるパリのカウントダウンを見るためにやってきた人々もいらして、そのため基本的に会話は英語。timidにならないように気を付けてはいるのですがなかなか英語って難しい。英語とフランス語が見事に混ざってしまって、フランスの子にゲラゲラ笑われてしもうた。悲しいのう。 んで、そろそろ12時。今年は世紀が変わる瞬間にエッフェル塔が青く光る、とのことで、エッフェル塔が見えてそんでもってシャンゼリゼ通りもよく見えるというコンコルド広場に行くことに。5分前に到着したときにはもの凄い大勢の人がひしめき、その大勢の人々が周りの迷惑を考えず花火や爆竹に火をつけ投げつけあって阿鼻叫喚。ラテン民族のノリにはついていけません。 そして1分前。R.シュトラウウス「ツァラツストラかく語りき」(2001年だからか?)が鳴り響きカウントダウン開始。そういえば数を逆から言う練習をまったくしておりませんでした。頭の中でいちいち考えながらの「10,9,8,7,,,」なので周りの人々と微妙にずれてしまってちょっと恥ずかしい。 んで、12時ちょうど。いきなり大量の紙吹雪がどしゃ降りの雨と一緒に降り注ぎ、大音響でアップテンポの音楽がかかりまくり、いきなり会場は大ディスコテックに変身。こんなに寒いのに何が楽しいのでしょうか、奴らは踊り狂っております。なんとまあ単純な民族なんでしょう。ま、そんな冷静になっていても面白くないので、とりあえず一緒になって踊ってみたのですが、絡みついてきたり抱きついてくる野獣どもがうるさいし、エッフェル塔がそんなに青くないしなので、とりあえずコンコルドを捨ててエッフェル塔近くまで移動することになりました。青い光は波長が短いのであまり私たちの目まで飛び込んできてくれません。雨足も強まり、酔いも醒めできて、どんどんどんどん寒くなっていきます。歩いて歩いて約40分、体が思いっきり冷え込んだころようやくエッフェル塔の麓まで到着。横浜のマリンタワーのようなチープなブルーライトエッフェル塔を見ることができました。近くで見ると綺麗なのですがねえ。疲れた。 んで、青い光をずーっと見ていたらあら大変。地下鉄が無くなってしまいました。タクシーを4時過ぎまで待っていたのですが、こんな日に止まってくれるタクシーはなし。しょうがないのでエッフェル塔のからシャンゼリゼまで歩いて、そんでもって始発の電車に乗って帰ることに。途中でヤク中の人に取り囲まれたり、バッドな方に入りこんじゃって道ばたでのたうち回ってるパリジェンヌを踏んづけそうになったりと、すっかり心と体が冷え込みました。 教訓:初詣の習慣がない国は大晦日も終電は早い。 12月30日(土) あんまりにも部屋の中がダサダサなのでとりあえずということでテーブルクロスを買いにサクレクールのふもとまで行ってみました。ここら辺は布屋さんがひしめいている布屋さん街。モードな布からプロヴァンスなどの地域色溢れる布までありとあらゆる布がいろいろな店で売られております。テーブルクロス用のいい布はないかな・・・ と色々な店で布を物色、そんな時とある店で物色中に店員さんに声をかけられました。「そのコートの布はここで買ったものかい?」 ? よく質問の意味が分からなかったのでいろいろ尋ねてみたところ、どうやら私が来ているコートの布地は元々はここのお店で売っていたものなのだそう。そういえば買ったお店はインディーの洋服ばっかり集めているセレクトショップでしたっけ。店の名前や場所を告げると店員さんはとても嬉しそうに「よくできているなあ、ほんとうに嬉しいねえ」と呟いていました。おお、やっぱり自分が自信持って売ったものが、ちゃんと製品になって、そんでもって誰かが着ているのを見るっていうのは、嬉しいものなんだねえ。自分の娘が孫を連れて里帰りしたようなもんかね(←全然違う)。テーブルクロス用の布はあいにく見つかりませんでしたが、嬉しそうな店員さんの顔をみていい気分になったのでよしとします。 んで、帰り際にJUNKUに行ったらスイスのユースでいなくなった女の子の張り紙が貼られていました。たしか私が日本を出た頃いなくなったはず、まだ見つかってなかったんだ。既にスイスでは遭難扱いされてしまって捜査が打ち切られてしまっており、ご両親と友人で作った三カ国語のHPを用いて情報を求めていらっしゃる、という情報はこちらにまで入ってきていましたが、チラシを作ってはるばるフランスにまで配られているとは。関係者の皆様の心痛、ご苦労、察するに余りあります。無事に帰ってくることを祈ります。 12月29日(金) 先日の失敗をふまえ角煮作りに再挑戦。今回はきちんと落とし蓋をしてゆでこぼし、水も大目にたっぷりと。豚臭さを取るためにネギもたっぷり、砂糖も大目に酒もたっぷり。一気に加圧するのではなく、10分加圧→20分放置プレイ→10分加圧→20分放置プレイ を繰り返して豚に味を染みこませます。またついでに煮汁の中にゆで卵を突っ込んで味付けゆで卵も作ってみるという余裕プレイもかましてみました。そんでもって結果は大成功。自分が作ったとは思えないほどの美味しい角煮ができあがりました。俺スペシャリテの完成です。悪いけどこれを不味いとは誰にも言わせません。美味しくて美味しくてしょうがないのですが、1キロ近くの肉を自分一人でたいらげるのには色々な面から問題が。とりあえず腐らせないように新世紀までちびちび食べることにしましょう。 12月28日(木) お小遣い稼ぎに著作権放棄のイラスト仕事をしているのですが、クライアント様から「イラストを無償で配布するサイトが出来て、そんでもってあんたのヘタレ絵も乗っているので見てみなよ」という連絡をいただきました。フランスでヘタレ絵を描いて日本に納品してお金もらって、そんでもって知らない誰かが自分のヘタレ絵をダウンロードして使っているかと思うと感慨深いです。便利な世の中になったものだなあ。 んで、そのサイトを見てみたらあらびっくり。確かに私の納品したものはヘタレ絵です、分かっておりますです、はい、もう権利放棄してしまったので何もいう資格はないのです、はい、しかし絵のファイル名が「子供が描いたようなツリー」とは・・・他にも私のヘタレ絵のファイル名だけ「笑いながら泳いでいる魚」とか「とてもご機嫌な子ガニ」とか、妙にシュールなタイトルが付けられておりまして。。。。他のどなたかが描いた絵はまともなファイル名になっているのに・・・ ヘタレは自覚しておりましたがねえ、こういお気持ちをこの頃は「もにょる」とか呼ぶんですよね、生まれてはじめてもにょりました。 12月27日(水) 今世紀中に美味しい角煮を完成させなくては。調べによると「ポワトリン」と書いてある豚肉を買うとよいらしいです。ということでポワトリン・プチットな私はポワトリンの肉を買いに朝一番でスーパーに買い物に。買った肉をゆでこぼしてアクと油を抜き、軽く炒めてしょう油とみりんと八角とねぎと一緒に圧力鍋のなかへ。これで完璧! だと思ったのですが・・・ 脂身の部分は舌の上でとろんととろけていい感じなのですが、肉の部分がぱさぱさになってしまって美味しくないのです。味はかなりいい塩梅なのに。。。どうやら「圧力鍋なので水は少なめでいいだろう」と勝手に判断して水分少なめで豚を似てしまったのがまずかったようです。水に浸らなかった部分の肉が乾燥してパサついてしまったようなのです。ぱさぱさの角煮なんて角煮じゃない・・・ しょうがないので細かく刻んでサラダの中に入れて食べることにしましたが、来世紀まであと5日しかないのに美味しい角煮を完成させることができるのかしらん。 12月26日(火) ボランティア先でGo Live 5 というweb作成ソフトを使いはじめました。理由はしりませんが、これからはこっちをメインで使っていくんだそうな。DreamWeaverと使い方が全然違うのでなかなか大変。基本的な動作を覚えるだけで2時間もかかってしまいました。同じwebsite作るソフトなのにこんなに違うなんてねえ、難しいものです。んで、DreamWeaverで作っていたテーブルのレイアウトをGo Liveでいじくっていたら、なんだかよく分かりませんが画面が一瞬揺れて、作っていたページがぐっちゃぐちゃのぐっでんぐっでんになってしまいました。はて? よくわかりませんが、私が無茶をしたらしくて、内部でソースごと爆発(というのかしら?)してしまったようです。ソースが千切れてぐちゃぐちゃになっているうえに文字化け、直しようがありません。しかも面倒くさがってバックアップを取らず、自分のPCをサーバにつないでダイレクトに元のデータを編集していたので、元のデータすらなくなってしまいました。うへえ。悲しくて悲しくてなんのやる気も湧いてきません。せっかく使いこなせるようになってきたのになあ、DreamWeaverに戻りたいよう。 12月25日(月) 今日はダブルヘッダー。ここ2,3週間豚の角煮が食べたくて食べたくてしょうがなかったので、友人宅のfeteにはお手製豚の角煮を持っていこうと心に決めておりました。一昨日には既に肉を買っておりました。しかししかし、脂身たっぷりの三枚肉を買ったと思っていたのに、今日ラップを取ってみたら豚肉についている白いものは脂身ではなく骨でした、あばら骨を脂身と間違えて買ってしまったのです。なんということだぁ、三枚肉とスペアリブの区別もできないなんて、、、自分のアホさ加減に呆れつつも、しょうがないのでスペアリブをしょう油とシードル(ハロウィンの売れ残りでラベルにカボチャの絵が付いているため3本で23フランというお買い得品)で煮て、余ったシードルは自分のお腹の中に入れて、そんでもってなんとか人様の前にさらすことができる形に仕上がりました。肉ぐらい間違えずに買えるようになりたいです。 んで友人宅になんだかよくわからない肉を持っていってしばらく談笑。そのあとボランティア先の社長さん宅でのパーテー、こっちで働いている日本人の方々って本当に豪奢な所にすんでますよねえ、アパート事情は日本より厳しいというのにねえ、羨ましいものです。そしてなんと前菜は豚の角煮でした。私が「角煮喰いてえ・・角煮喰いてえ・・」と譫言のように呟きながらPCパチパチやっていたのを見ていて下さったようです、社長さんは勝ち誇ったように「こんな美味いもん、おまえに作れるわけがない」と言い切りました。確かにとても美味しいです、肉も舌に入れた途端にトロトロととろけて口の中全体が豚ワールド。私もこれぐらい美味しい角煮を作るつもりだったのに、、、ぅぅむかつく。その時私は誓いました、今世紀中にこの角煮より美味しいものを作り上げることを。毎日食べても飽きない角煮のレシピを開発することを。今世紀もあと6日、毎日豚肉っていうのも飽きるけんども んでもって、メインはしゃぶしゃぶでした。牛肉なんて久々でした、うどんも久々、湯葉も久々。パリって頑張れば何でも手に入るんだなあ。 12月24日(日) パリのクリスマスを今まで舐めていたような気がします。2000回もクリスマスやってるんですもの、気合い入って当たり前なんですよね。シャンゼリゼのイルミネーションも商店の飾り付けも一般のお宅までも、みんなみんな心の底からクリスマスを祝っています。おじいちゃんやおばあちゃんが血眼になってクリスマスの飾り付けを選んだりしております。スーパーには小さい女の子向けのクリスマス商品も沢山、ババールコロンやバービーコロン、テレダビーズコロン、などのオー・ド・トワレ系が充実しております。特に注目を集めているのがポケモンコロン。ピカチューのシールが貼ってある小瓶には薄黄色い液体。一瞬尿検査を思い出してしまうその見た目とは裏腹に、このコロンなかなかいい匂いがします。トップがバニラでその次に洋梨の香りが追いかけてくる、という子供向けの甘い構成ながら後味爽やか。大人がつけても違和感ないような気がしますが、このポケモンコロン、ピカチュー腕時計とセットでないと購入できないのです。ピカチュー腕時計は思いっきりダサダサ、コロンだけだったら買うのですがなあ。。。しかしやっぱりこっちは子供の頃から、体臭を香水で押さえるという技を使ってしまうのですね、風呂に入る習慣を身につけないのですね。よくないことだ、よくないことです。 今日は友人の家でマターリfete。チキンライスを食べました、ひさびさに米食べてしあわせ。 ワイン飲み過ぎてあまり覚えていないのです。 12月23日(土) ダメもとで学校に行ってみたら土曜日でも事務手続きして下さるとのこと。早速来年度の授業の申し込みをしました。1月から通うクラスは週二回の「外国から来た住み込みお手伝いさんのためコース」。フランスの上流家庭では、子守はお手伝いさんがやる仕事。そしてお手伝いさんは10代後半から20代前半の、東欧(ポーランドやルーマニア)、中南米(コスタリカやコロンビア)などからやってきた言葉もまったくできない女の子がつとめることが多いです。なので、雇い主である上流階級さんたちは彼女たちを学校に通わせ、少しでも意志の疎通ができるようにさせておくのです。彼女たちはお部屋とお小遣い(月に1000〜1500フランくらい)をもらって、学校に通う以外の時間は子供達のお世話をしてすごすという、まるで「おしん」のような生活。授業料が安くて時間の融通が利く、というどうしようもない理由で申し込んでしまいましたが、果たして私はちゃんとやっていけるでしょうか、、、心配。 フランスは今日から3連休です(25日が休日なので)。クリスマスfete第一日目はお小遣い稼ぎ先の立食パーテー。料理の修業の為にはるばるフランスまでやってきた人たちが大集合。腕によりをかけて美味しい料理を作ってくださりました。ちょっとした材料しか使っていないのに売り物のような食べ物が沢山、手に職があるって素晴らしい、そしてその技術で人を喜ばすことができる方々を心から尊敬いたします。30人分くらいの料理が次から次へと運ばれ、そして一瞬で消え去ってしまう光景を眺めていると、人の食欲って不思議だなあと思います。 ワイン飲み過ぎてあまり覚えていないのです。 12月22日(金) センチバ解散だそうですね。「よわむしのぬけがら」や「だんしじょし」の非常にねじれた詞がとても好きでした。このままの路線で突っ走っていけば森若香織姐さん級の太っい詞を書いてくれるだろう、と期待していたのに。遙洋子より頭良くて闘い方も上手だと思っていたのに。ニルヴァーナだって林檎ちゃんより先に詞に持ってきてたのに。いつの頃からかボーカルの子の生命力がすり減っていて、格好だけがどんどんエスカレートしていって、見れば見るほど心配になっていったものですよ。妙な売れ方のせいにするのは簡単だけども、、、非常に残念きわまりない。二人の次の展開に期待したいものです。 と、そんなことを思いながらシャンゼリゼ通りのヴァージン・レコードふらっと立ち寄ってみました。ああ、ふらっと立ち寄るつもりだけだったのに、、、なのになのに買ってしまいました「CREATION RECORDS 1983-1999」。日本盤は豪華ブックレット84ページが付録だそうじゃないですか、本国盤はペラ1枚の「クリエイション家系図」のみっすよ。それなのに、隣の国から運んできただけなのに、フランス国のお値段は200フランもしやがります、高い、高すぎる。いったいこの国はどうなっているんだ!責任者でてこい!こんなもん買ってやるもんか!って思ったのですが、最後の一枚だったもので焦って買ってしもうた。契約の関係からか(マイブラ入ってないし)ちょこっと物足りないオムニバスでしたが、なかなかいい感じの2枚組。つーかフランス盤とかも作ればいいのになあ、そういう文章なら気合い入れてフランス語読むのになあ、、、ボランティア先で聴きながら踊って奇声を発してたら社長さんに怒られてしまいました。 12月21日(木) 「スカパラ来仏!パリでライブ!」というチラシが大量にばらまかれております。ものすごくワクワクしてカレンダーに×印をつけたりしながらドキドキしながら待っておりまして、いざ当日!今日になって会場を調べてみると、ものすご〜〜〜〜〜い田舎の会場。で、終電が気になってライブに集中できそうにない場所に。。。。確かに浦安を東京と呼んでもジャロからお咎めを受けることはない今日この頃、ちょっとぐらい遠くてもパリを名乗ってよいと思います。しかしなあ、非常に非常に非常に非常に行きたかったのですが涙を飲んで諦めました、まだ外国では若輩者、家のまわりはなんとか深夜まで徘徊できるまでに成長いたしましたが、まだまだ郊外はちょっと、、、つうことで今年3回目のスカパラは直前でおじゃん(過去二回は無料でしたが・・・)となってしまいました、もったいないなあ。 んで代わりに自宅で料理作り大会。拙宅はオーブンがあって、そんでもって大家さんが調理器具マニアであったため、料理をするのに適した場所となっております。料理好きの友人達が集まってくださりブラウニーやら白身魚の蒸し焼きやら作っていただいた上に調理方法とレシピを伝授していただきました。勉強になります。フランスのバターはデフォルトで無塩、小麦粉は一番安いものだとキロ2フラン、たまごは20個で15〜20フランとお菓子作り好きにはたまらない土地柄。魚は食べる習慣がないので日本より高めですがなかなか美味しく、ソムリエ目指して勉強している友人のお薦め白ワインと一緒に食すと、一流レストランに来たかのような錯覚を起こしてしまいます(しかし部屋の汚さで一瞬で我に返る)。スカパラのチケット代は前売り50フランでしたが、この日のディナー(デザート、ワイン込み)は一人あたま6フランちょっと。この国では「趣味は料理」というのはなかなか経済的だと思いますよ。 |