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1月10日(水) アリゼちゃんというこのあいだデビューしたばかりアイドルがおりまして、これがねえガリガリで歌が超下手なのに大人気者。私がフランスに来たばかりの頃、彼女のデビュー曲「Moi... Lolita」が爆発的にヒットしておりまして、テレビでは毎朝毎晩のように彼女のドラマ仕立てのPVを流しておりました。イントロから「私の名前はロリータです。」という大きなお友達だけにターゲットを絞った確信犯的な詞(Mylene Farmer おばさま作詞)でびっくり。ちなみにロリータのところをカルメンに変えるとピンクレディーファンが寄ってきます。PVは継母(実母?)に虐められたロリータちゃん(アリゼちゃん)が憂さ晴らしにディスコにいって、地味だったアリゼちゃんがダンシングクィーンに大変身!お立ち台の上で大暴れ!しかも4〜5歳の妹をディスコに同伴させて放ったらかし、という謎な内容のもの。ちなみにディスコのところをパチンコ屋に変えると日本のワイドショーによくありがちな事件が発生したりします。まあアリゼちゃんが演じるとそんなことどうでもよくなってしまうほど可愛らしい仕上がりになっていたのです。いろんな所でアリゼ旋風を巻き起こしていたのです。 まだ16歳の彼女、これからどうなるのかしら???と期待していたのですが、第2弾シングル「L'Alize」はねえ、なんだか大コケの予感。PVは白いスタジオのなかに風船が飛び交って、その中でアリゼちゃんがくるくる回る、という予算50%減的な安っぽいもの。ミーシャが2枚目のシングルで思いっきりこけて昨年末まで中途半端な位置にいたのをなんとなく思い起こさせる仕上がりになっております。どうしたんだ、デビュー曲で年間予算使い切っちゃったのか?とファンをやきもきさせる作戦なんでしょうか?謎です。 ま、こんなことはどうでもよくて、その第2弾シングル「L'Alize」に使われているサンプリングネタ(女の人の腹筋運動みたいな声やつ)が、電気の662BPMに入っている「less than zero(現 N.O.)」と一緒なんです。元ネタの由来が知りたくて知りたくてしょうがないのですがねえ、どこで調べたらいいのかしらん。アルバム日本に置いてきちゃったよう。気になってしょうがない今日この頃です。 1月 9日(火) 新学期。今タームから週二回の授業に変えてゆったりペースで勉強することになりました。ラッキーなことに先生は前のクラスと一緒。 今の状況や自己紹介など面倒くさい説明をしなくてすみました、楽。お手伝いさんコースということでメイド服を着たおとなしい女の子達の集団を妄想していたのですが、大半がギャルでした、ギャル。ブリトニーを聴いてバックストリートボーイズにうっとりする典型的なギャルさん達の集団。ちょっとでも逆らうとポンヌフの上から茶巾絞りでつるされそうな感じです。ギャルさんたちのギャルトークを聴いていると「淑女の雑誌から」を読んでいるような気分になってくるほどのぶっちゃけトーク。これが十代語り場かあ、多分クラスで最年長の私にはついていけないギャルギャルオーラです。クラスで唯一の東洋人なので、じろじろ見られることがしばしばでしたが、みんな優しくして下さいました。彼女たちは住み込みで働いているので、みんな会話が大得意。2週間近くずっと日本語環境にいたので耳も口も衰えてしまっていて大変ですが、これからもぼちぼち頑張らねば。 1月 8日(月) ふたたびアベスへ。お目当ての店に行こうと思って路地裏をうろうろしているうちに道に迷ってしまいました。昼間でもこの辺は妙な雰囲気が漂っており、早く抜け出しそうと歩き回っているうちにさらに奥地へと迷い込んでしまうどつぼ状態。道路は石畳に変わり、犬の糞が1mおきに点在して水玉模様。犬の糞がないところにはこの世のものとは思えないオカマちゃんが犇めいており、なんだかもう、ソリティアやってて適当にマス目開いてたらいきなり「6」とか「7」とかにでてきちゃってた感じです、うわぁ。オカマちゃんたちはお客達がやってこないため男に戻ってフランス語ではない言語で世間話に高じています。この辺のオカマちゃんはマニア向けというかなんというか、、、女になりたいのなら努力しろよ!って感じの方々ばかり。忘年会の余興でおっさんがやる女装の方がまだカワイイのになあ。そんなオカマちゃんの集団をかき分けかき分け(そうでもしないと犬の糞を踏んでしまいそうになるから)、体臭と香水の入り交じったすごい空気の中を脱出したのでした。路地一本変わるだけで閑静な住宅街になっちゃうから困ったものです。 1月 7日(日) 来週の日曜までに、ただ働き先のwebサイトをリニューアルオープンさせなくてはなりません。なので家に持ち帰る仕事も多くなってきました。そういう忙しい時期だというのにヤヨイちゃん(PowerBookG3/333)の調子がすこぶる悪いのです。なーんか動きがもっさりしているし、アプリがいきなり落ちてしまうし、フリーズもしょっちゅう。320Mもメモリを積んでいるというのにいったいどうしたことなんでしょう。遅い仕事がさらに遅くなってしまう、、、困ったものです。今日もなんだかご機嫌斜め、デスクトップの再構築もPRAMのクリアもやってみたし、ノートン先生にも見て貰ったのですが異常なし。はぅあ〜 困ったものですなあ。 と、こまりながら何気にHDの中を覗いてみたら空き容量が500Mちょっとしかありませんでした。うわっ 原因は単純なHDの容量不足だったみたいです。そんでもって仮想メモリもon状態(not田中康夫風表現)、こりゃ遅くなるわけだよ。急いで仮想メモリ切って、北野誠の音声ファイルや中山きんに君のMPEG、ゾマホンのjpegなどいらなくなったどうでもいいもの600Mほどをゴミ箱に直行させて、なんとかかんとかヤヨイちゃんのご機嫌は回復しました。はあよかったよかった。 しかし、、、出国直前に買ったPC(HD容量4G)なのに、四ヶ月弱ですでにいっぱいいっぱいとは。。。困った。非常に困った。むやみやたらに保存するのを控えなくてはなりませんねえ。 1月 6日(土) ただ働き先は15日からリニューアルオープン、ovniにも小さな広告を載せて本格的に人集めをはじめるようです。なのに肝心の数百ページに及ぶ通販コーナーは半分も完成しておらず、そのうえページを作る人は人使いの荒い社長さんと自分とデザイナーさんしかいないという悲惨な状況。そんでもって社長さんとデザイナーさんは仕事中に私の日記を(ここのページのことだ)朗々と読み上げるというこの世で最も惨い嫌がらせを行ってくるので作業がちっとも進みません。ああ、履歴書にホームページ作ってますなんて書かなければよかったよう。 そんな働き先の新年会に行ってきました。ただで働いているのに会費を200フランも取られるのはいかがなものか、200フランあったら2週間は暮らせるはず。と思いながらも茶碗蒸しに銀杏が入っていたので文句は最小限にとどめておくことに。会場の日本食レストランの店員のお兄ちゃんは千日前に2年住んでいたそうで、日本語と関西弁とフランス語がぺらぺら。そういえばフランス人マインドは関西人マインドに近いものがあるような気がします。フランスに関西人ばかりいるのも関西人にはフランスが快適だからなのかもしれません。 1月 5日(金) アベス(ピガールの近く、ピガールを歌舞伎町とするとアベスは新大久保な感じ)の店からダイレクトメール。「アベスの商店街揃ってセールやるから来てね〜」とのこと。なんとなく盛り上がっているとフィガロだけが主張しているアベスですが、やっぱりまだまだ先発組(バスティーユとかオペルカンフとか)ほどまでは熱くはなっておりません。だからなんでしょうか、みんなの力を合わせて合同ダイレクトメール大作戦ってやつですね。消費者も「この機会に他の店も寄ってみよう」と思ったりするし、宣伝する側もみんなで共同のDMなので安く上がるし、なかなかいい作戦だと思います。ホームページ作って「アベスドウメイ」とかいうどうしようもないバナー貼り付けて内輪だけで勝手に盛り上がるより全然いいと思います、まあ日本の婦女子だけの習慣やもんねえ。 しっかし、アベスには盛り上がろうにも盛り上がれない致命的な欠陥があります、それは坂がきついこと。モンマルトルの中腹にあるアベス駅。駅から下る分には問題ないのですが、上がろうとするのは非常に気合いを必要とします。坂の上の方にある店は「一回りしてまた来よう」と思っても、もの凄い急坂をふもとから見上げるだけで店に行く気萎え萎えになってしまうのです。また私をはじめとするアベスの道に詳しくない人々は、なんとなーく駅前にある antoine et lili(という勢いのある服屋さんがある)に吸い寄せられ、そしてそのままピガールまでの下りの坂道を一気に下っていってしまい、脇道にある小さな店の多くは忘れ去られ、お客さんはピガールから地下鉄に乗ったころ「ああ、そういえば小さな店に行くの忘れたなあ、また今度行こう」、そして次お客さんがアベスを訪れたとき、またなんとなーくantoin et liliに行って・・・ という無限ループの繰り返し。小さい店はいつまでたっても小さいまま。大きい店は更に繁盛。なんだか資本主義の縮図のような町ですね。 というわけで、せっかくアベスに行ったのにお目当ての店に行くのを忘れてしまいました。また行かなくては。 1月 4日(木) NOVAという若者系の情報雑誌がありまして、今号の表紙はフランス人イラストレーターの描いたマジンガーZでございます。新年一発目の雑誌の表紙が永井先生だなんて、フランス人のオタク度は更に混迷の度合いを深めているみたい。 で、雑誌の中にあった「ボクの考えた2020年のメトロ(勝手にバカサイ風意訳)」というコーナーがなかなか面白い。約20年後のメトロがどのように変わっているか予想したもので、まず世界中の観光客が乗り降りする一番線のシャンゼリゼ駅は「ツーリスト1駅」に、その隣のフランクリン・ルーズベルト駅は「ツーリスト2駅」に、ジョルジュV駅は「ツーリスト3駅に」そしてシャルルドゴール駅は「ツーリスト4駅」にそれぞれ名前を変えられてしまってます。こっちの方がわかりやすいですね。ちなみに「ツーリスト1」駅の隣の隣、テュイルリー駅ははじめてパリに来た人でもすぐに降りられるようにコレット駅になってます。ちなみにアンバー駅もタチ駅に名前を変えまして、南のイブリーとショワジーの間にタン・フレール駅も新設されるようです。 こっちは地下鉄の駅名に偉い人の名前を付けたりすることもあるのですが、未来もその慣わしは続いているようです。リヨン駅はなぜかドナ・サマー駅に。14番線終点ビブリオテック駅はトリュフォー駅に。日本人大好きピラミッド駅はジャン・ミッシェル・ジャール駅に(オリビア&小室のおかげ?)。5番線にビョーク駅も建ちました。マドレーヌはプルーストになるよ。もちろんジム・モリソン駅もあります。 ナシオン駅がテクノ・パレード駅になったり、オペラ駅がレイブ駅にしてみたり、ピカチュー駅もつけてみたり、とパリの地下鉄は妄想を膨らますのに便利であります。実際に変わるかも・・・ って思えてしまうところがパリの地下鉄なんやねえ。他にもいろいろな駅の名前が変わっているのですが元ネタ知らないから面白さ半減です。ピガール駅とかziziland駅って名前変わっているんですけど、わたちまだふらんすにきてさんかげつしか経ってないからたんごのいみがわかんなあい。ってな感じですわ。zizilandの隣の隣の駅はsexodrome駅ですもの1番線の観光路線に対抗して2番線はエロ路線っちゅうことなんですなあ。 1月 3日(水) シャンゼリゼヴァージンに行ったら、あらなんということでしょう。このあいだラスト一枚だと思って200Fで買ったクリエイションのさようならコンピがおいてありました。しかもしかも、そのコンピ、150Fに値下げされているのです!ヴァージンのやつ、たった一週間で50フランも値下げしやがったのです!、50Fあったら、50Fあったら、たまごは60個くらい買えるし、バゲット10本は買えるし、サンドイッチは最低でも4つも買えるし、タン・フレールの生春巻きも10本は買えるし、セフォラのマニキュアだって2つ買えるし、ハロウィン特売品シードル(クリスマスを過ぎて更に安くなった)だって21本は買えるというのに・・・ ひどいひどいヴァージンめ、こんな気分を味わうんだったらそのうち輸入されてきて350F位で(ブラーのベスト日本盤は只今350F、内容は全く変わりないのになあ)売り出される日本盤コンピを買えばよかった・・・ それもきっとある日突然100Fくらい値下げされちゃうんだろうけど。 それにしても三木助完遂ニュースには参った。テレビ探偵団で西田ひかるの隣に座っても全く動じないこぶ平のずうずうしさが彼に備わっていればなあ。 1月 2日(火) 昨日、一昨日と頑張りすぎて風邪を引いてしまいました。思い返してみると大晦日の深夜3時過ぎは零下5度ぐらいはいっていたような気がします。帰宅したときは膝より下の感覚が麻痺し、呂律は回らず、手はかじかんで鍵を鍵穴に入れることも出来ない有様でした。ゆっくりお風呂に浸かって、沢山寝て、そんでもってお雑煮食べて元気になったはずでしたが、、、風邪を引かない方がおかしいんだよねえ。 1月 1日(月) 21世紀がやってきました、しかしそんな気分が起こりません。テレビっ子の私は正月の明治神宮の中継や染之助染太郎の芸などを見ないと年が明けた気分にならないのです。せっかく外国で迎える新年だというのに、頭の中には日本の正月(お笑い)のことばかり、、、私が目を離しているあいだにりあるキッズがキッズでなくなっていくかと思うと胸が痛くてたまりません。日本のお笑いの行く末が気になる21世紀です。 ということで自宅で新年会、実家から送ってきた餅と、椎茸の代わりのマッシュルーム、三つ葉が手に入らずしょうがないのでクレソン、というシンプルと貧乏との境界線をギリギリで漂っている雑煮ですが、むりやり関東風ということにしました。旧年中にこしらえた角煮も味がしみて更に美味しくなりました。カナッペも3種類つくりました。サラダも作りました。余ったクレソンでおひたしも作りました。かぶで浅漬けもつくっちゃいました。お菓子も沢山用意しました。ああ、自分一人でちゃんとおもてなし用料理を作れるようになったんだなあ。成長したもんだなあ。ポトフしか作れなくて笑われてしまった半年前が懐かしい。人間やる気になればなんとかなるものなのですね。そして日本に帰ったら全く料理をしなくなっちゃうんですよね、今から未来が見て取れます。 しかし失敗。ワイン3本あって、ビール5本あって、シードル2本あって、梅酒1本あったら8人くらいなんとかなると思ったんだけど、、途中でお酒足りなくなってしもうたよ。しかも一番飲んでいたのは、酒の残り量を計算しなくてはならない主催者本人だったりするしのう。やっぱり酒は余るぐらいが調度よいのですね、学びました。 |