にっき
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1月20日(土)
メトロに乗っていたらいきなり駅と駅との間で急停車、人身事故がどこかで起こったらしく処理に時間がかかるとのこと。メトロでも死人が出ることがあるんだねえ。日本では月に一回は必ず電車の中に閉じこめられておったのです、なんとなく懐かしい気分になってきました。満員電車の中でぎゅうぎゅう押されながら、ただひたすら電車が発進するのを待っていたあのころに比べたら、座席に座ってゆったり待つという今はパラダイスみたい。
しかしそう思っていたのは私だけだったようです。電車が停車して10分後あたりから乗客のだいたいがイライラし始め、 20分を過ぎたあたりから切れる人々続出。あちらこちらで奇声や壁を蹴る音が聞こえてきます。地下鉄内でタバコを吸う人も出現、それに対して猛烈に怒鳴る人も出現、地下鉄の中はプチスラム化。我慢できなくなった若者たちは地下鉄の窓をこじ開け線路の上を走り出し、運転手も「ご迷惑おかけしております、こっちも困ってるんだよねえ」と緩く逆ギレ。機嫌が悪いのを隠さないお国柄とはいえ、大勢の人が一斉にブチ切れ寸前という状態は初めてです。なんか変な態度取って誰かを怒らせちゃったらどうしよう、、おとなしくしていなくちゃ、、ぅぅ怖いよう。
んで、待つこと約一時間、突然電車が動き出しました。その瞬間の社内のオーラの変わり様といったら!さっきまで壁を蹴っていた人は踊り出し、ケンカは瞬間に収束、次の駅で降りた人々はスキップしています。いったいなんなんだ・・・ラテン人マインドには理解できません、ついていけません。
思わぬところで足止めを喰ってしまい、その日開催されたたこ焼きパーティーに1時間遅刻してしまいました。とほほ。



1月19日(金)
マイヨール美術館に「La verite nue 」展を見に行く、あるがままの本質と訳せばよいのかな?むき出しの真実とした方が雰囲気出るかな?会場はデブ専彫刻家のアリステッド・マイヨールの私設美術館、ルノワールの絵にでてくるようなタプタプ姉ちゃんの3D版を想像していただくと作風がお分かりになると思います。そんな場所での20世紀初頭から第一次世界大戦ぐらいまでウィーンで活躍していたシーレやココシュカ、ゲルステル、ボッケルの4人の人物画の展覧会。
シーレは期待を裏切らずに生々しく毒々しくねちっこいのが沢山。毒々しいのになんで悲しいんでしょうねえ、久しぶりにジョジョを読みたくなりました。そんで、私にとってのメインのココシュカ。彼の絵をいっぺんにこんなに沢山見ることが出来るなんて初めてです。いつも多くても2〜3枚しか見ることができなくってねえ、作風の変遷がしっかりと見て取れるので、こういう企画展は本当にありがたいっす、特にこの人は失恋以前と失恋以降で色の使い方が全然違ってくるので。今回思ったのですが、彼は同時代のピカソの影響をモロに受けているようですね。そしてそれを隠そうとせず無理矢理自分流にアレンジしようとしている。やっぱり長生きする人は神経が図太いんだろうなあ、と思った次第です。
この美術館の隣にはダロワイヨがありまして、帰りにマカロン買って食べました。至福の美味しさ。
ちなみに本日発行されたフランスニュースダイジェストの案内、今回の展覧会は「オーストリア印象派展」と書いてあります。これはどうやら訳した人がimpression(印象)とexpression(表現)の区別が出来なかったための誤訳かと思われます。他の画家はマイナーだからしょうがないけどさ、シーレのどこを印象派と考えたのかしらねえ、陰毛わっさわさな写真まで載っけているというのに。



1月18日(木)
メトロの張り紙は毎週のように変わります。プランタンは年末からのゴジャースフサフサ路線から脱却、Boutique Blanche をキーワードに青空の下で白いドレスを纏うエレガンス女性を出してきました。プランタンの広告はいつもドキドキさせてくれます。
しかし不思議なことにライバルのボンマルシェがこの頃出している広告も、プランタンと同じく青空の下に白いドレスの女の人、という構成。駅でプランタンとボンマルシェの広告が並んでいると、なんだか連作の広告かと思っていまいます。ネタがかぶっちゃったのね、後発のボンマルシェはこれからのシーズンずっとこの色調で広告を進めていくのでしょうか?気になるところです。

EIFFELというバンドが気になっております。バインとトライセラを足して2で割ってフランス風味にした感じ。いわゆる母性本能くすぐり系なのかもしれません。XTCとかも思い出させますね。ちなみにEIFFEL65とは別バンドであります。



1月17日(水)
フランスのスーパーも日本と同じようにタイムセールが存在します。夕方近くになると、賞味期限が切れそうな売れ残り生鮮食品は一気に値下げ。こちらは野菜や肉はびっくりするくらい安いのですが、お総菜などは日本と同じくらいの値段、あまり頻繁に買えるものではありません。なのでスーパーに買い物に行くのはいつも8時を過ぎてから。運がいいと自分の食べかったけど高くて買えなかったものがめちゃくちゃ値下げされていたりするのです。本日はタラモ(雪印のカップアイスぐらいの大きさ)が5フランで投げ売りされていたので即買い、パンにたっぷりつけて食べると激うまなのです。少しの出費で食卓が潤うんですもの、嬉しいですよね。 で、値段しか見ないで買ったので驚くべきことが! なんと、タラモの中にpoisson de peufが! 魚の卵です。魚の卵というと、ししゃもの卵を想像しがちでありますが、今回タラモの中に入っていたのはなんちゃってイクラ。口の中でプチプチした卵をつぶすと、卵のなかからあのイクラのような甘美なお味が舌の上に襲いかかってくるのです。美味しい〜 これだけのことなのですが貧乏人には本当にラッキーな出来事。生きているって素晴らしい。



1月16日(火)
起きたら朝でした、あたりまえかあ。当たり前なことを新鮮に感じる、ありふれた日常が輝いて見える。うーん、なんか生きてるって感じーーー と一瞬思って二度寝、そして寝坊、学校に遅刻しかける。ありがちですなあ。
放課後、文化堂で立ち読みしたかったものの貧血で倒れそうだったので、エッフェル塔のそばの日仏文化会館へ行ってみました。ここの図書室には文化堂にはない様々な雑誌や書籍が置かれており、自由に見ることができるのです。日本では殆ど読むことのなかったCDジャーナル、思わず手にとって開いてしまいました、一ヶ月遅れですが日本語で書いてある音楽の情報はありがたい。んで一番最初に開いたページはカラー見開きで、左のページにヨ・ラ・テンゴ、右のページに吉田兄弟、という世紀末カオス状態なレイアウト。ヨラと吉の音が似ているから・・・? まさかそんなつまらない理由でページ配置したりしないよねえ。知らない間に日本はすごいことになってるなあ。「うぁぁ、大好きな二組が並べられてるぅ!3冊買わなきゃ!」って歓声あげる人が沢山出てくる21世紀になるとよいですね(なげやりなまとめ)。
美術手帖の表紙はデニーズのメニューに描いてある人を拡大カラーコピーして粉が定着する前に擦って薄味になっちゃった、ってな感じのグレアム。ああ、こないだ買ったブラーベストのジャケの人だ。水玉蛍之丞を水で薄めたような絵を描くジュリアン・オピーさんは現代美術の畑の人だったのですね。大変ためになりました。いろいろ読みふけっているうちに閉館時間、日経WOMANなど活字に飢えている時じゃないと読まないような雑誌を読んでおけばよかったなあ、と帰り際に思ってみたり。
帰りに展覧会スペースをちょこっと覗いてみたら、来月の草間展のための作業がはじまっていました。今年は横浜のトリエンナーレは行けないのでこっちの草間展が非常に楽しみなのです。ただ作業員さんたちが板に釘を打ち付けていただけなのですが、いいものを見させていただいた気分になりました。



1月15日(月)
朝方、ページはなんとかできあがったものの、肝心のダイレクトショッピングのcgiが動かない。レイアウト変更している最中に壊れちゃったっぽいです。壊れている部分がだいたい分かるのにそれを直すことができないよ、もどかしいよ、これからちゃんと勉強していく所存だよ、それにしてもこまったものだよ、頭がはたらかないよ。
とりあえず作った人に連絡して直して戴くことになったのですが、もしその間にお客様がサイトを見に来て注文したくなったらどうしよう。エラーが発生しちゃってて「あら、このサイトおかしいわ。不安だからここで注文するのはもう止めましょう」って思っちゃったらどうしよう。結構大変な事態なんですが、ランナーズ・ハイというかアドレナリン爆発というか、とにかく何を見ても聞いてもおかしくておかしくてたまりません。なんとか昼間の12時過ぎには復旧。これでリニューアル完成です(細かく直すところは沢山ありますが)。現場はいろいろ勉強になりますねえ。とりあえず疲れたので帰宅、14時就寝。



1月14日(日)
  起きたら夜でした。時間の感覚が確実に狂いはじめている。21時すぎに出勤、だらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだら とちゅうでラーメン食べて更にだらだらだらだらだらだらだらだら・・・ やっているうちに間違えて私が手元に持っている古いファイルを、社長さんが作った最新のファイルの上にのっけてしもうたよ。いわゆる上書きってやつだよ。長い間やっていた仕事があっという間に消えてなくなってしまったよ。はっはっはー もう笑うしかないね。あと少しで出来上がるのかなあ。心配。



1月13日(土)
  起きたら夕方でした。結局日の出をみることがなかったのだ。そんでもって19時頃出勤、だらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだら朝の8時まで仕事。とちゅうで松茸のおにぎりが出ました、豪勢なもんですぜ。今日は日の出を見ながら帰宅です。フランス初の朝帰りが仕事(無給)だなんて思いもしませんでした。これから一日が始まる人々とすれ違うたびに頭の中に omoide in my head が鳴り響きます。いったい今は何日で何曜日で何時なんだろう・・・ 考えると混乱してくるのでとりあえず寝ました。



1月12日(金)
学校に行ったらオーストラリアの子に日本語で話しかけられました。高校生の時に山形と秋田に留学してたことがあるそうな。高校のうちから国際人っすか、ワールドワイドな教育を受けていらっしゃるのね。休み時間にゆったりした日本語トークを繰り広げてみました。美しい日本語を話す方は素晴らしいですね、私も言葉遣いを直さなければ。
その後ボランティア先に籠もってだらだらだらだらだらだらだらだら23時過ぎまで仕事、カルボナーラ食べてから更にだらだらだらだらだらだらだらだら朝の7時すぎまで仕事。頭に虫が湧くという表現がぴったり来るような仕事っぷりでした。日の出前に帰宅・就寝。明日、明後日で仕事を終わらせなければならないのに半分以上も残っています。



1月11日(木)
今日から週末にかけて地獄の仕事漬けがはじまります。いままでダラダラくっちゃべりながら適当にコンピュータいじっていたつけが回ってきたのです。15日朝までに今あるページ全てのリニューアルを完了させるのです、が、もうどこから手をつけていいのかわからない。手をつけてるんだけど、どこに手をつけたのかも思い出せない。いつもいつも同じ所ばかりいじっているような気がします。今までずっとwebを作るのはタグ打ちが一番、ミミカキさえあれば他は何もいらない、と思っていたのですが、同じレイアウトでものすごい大量のページを扱うときにはやっぱりアプリを活用する方がベターなのだなあ、と当たり前のことに今更気がつきました。はぁ間に合うかしらねえ。


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